エンジニアが映画評論家になるブログ

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エンジニアをしている普通のサラリーマンが、映画評論家になってどや顔で映画評論するまでの軌跡を綴るブログです

恐怖! 桑田真澄の息子が襲ってくる映画!

365日映画カレンダー 8月25日 

 

ザ・ボーイ 人形少年の館

2016年

監督:ウィリアム・ブレント・ベル

 

Mattさんごめんなさい。別にバカにしているとかそういうわけでは全くないんですが、ただあまりにも似ているので・・・と心から謝罪したい mitoramu です。

 

ところで映画タイトルに関してなんだけど、「ザ・ボーイ」だけの方が力強くていいような気がしていたけど、ラストのオチをみた後だと確かに「人形少年の館」っていうサブタイトルはあってもいいかなっていう気持ちになる。

 

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ごめん、どう見てもMattにしか見えない

 

 

概要

グレタ(ローレン・コーハン)はある老夫婦に子どもの世話係として雇われることになる。屋敷についたグレタは老夫婦から息子のブラームスを紹介されるが、それはただの人形であった。その人形に対し、老夫婦はまるで本当に生きているかのように大事に接する。その姿を見て、グレタは不気味に思うのであった。

ある日、老夫婦は旅行に出かけることになりグレタはブラームスの世話をまかされる。その際、夫人からブラームスの世話についての「10のルール」を必ず守るようにと言われるが・・・・・

 

もちろん守らない(笑)

 

そして自業自得のグレタの身の周りに不可解な出来事が起こるのだった。

 

感想

物語の雰囲気はすごく良かった!ラストの20分までは

物語の雰囲気はすごく大切だと思う。僕がいう「雰囲気」というのは例えばA,Bというアクション映画があったとしても、Aは「おバカな」アクションでBは「シリアスでハードボイルドな」アクションなど、作品によってそれぞれ雰囲気が異なる。

この映画に関して言えば、物語のラスト20分までは「怖いけど、どこかせつない」雰囲気ですごく良かった。急に「ドンッ!!!」って脅かすシーンもそれほど多くないし、ジャパニーズホラー的なじめっとした恐怖でいい感じだった・・・のに。

 

まず物語序盤から中盤にかけてはブラームス人形(以下、 Matt )の不気味さが強調されていて、観る人に静かな恐怖を与える。 Matt の造形は非常によくできていて、観る人に強烈なインパクトを与えるだろう。人形の外見をしているが、すこし遠くから観察すると人間の子どもににみえなくもない、そんな姿をしているからだ。まさに Matt クオリティ。

 

椅子の上に置いてあったはず Matt がいつの間にか移動するなど不審な出来事が続いたためグレタは Matt に悪霊がとりついているのではないかと疑い、そして恐怖する。

僕は Matt がいつチャッキーみたいに激しく動きだすかとドキドキしていたけど、動いた!と思ったら大抵それはグレタの悪夢の中での出来事っていう・・・少し残念。(しかもむかつくのは、動画広告で使われているシーンっていうのがだいたいその夢のシーンというのが腹が立つ!激しめの映画を期待しているとガッカリするかも)

 

しかし物語の中盤で映画の雰囲気が大きく変わる。

グレタにはつらい過去があって、それはお腹の中にいた赤ちゃんが夫の暴力によって流産してしまったというものだった。さらにブラームスは8歳のときに火事で死んでしまったという事実を知るグレタ。子どもを失った老夫婦の気持ちが痛いほど分かるグレタはそれまでビビリまくっていた Matt に対して急に母性を芽生えさせる。

 

守る気なんて全くなかった「10のルール」を忠実にこなすグレタの姿は、まるで流産で死んでしまった自分の子どもと Matt を重ねているようで観ていて切ない気持ちになった。

 

この「変化点」はすごくよかった。だからさーこのままの雰囲気でしっとり終わらせてくれれば良かったのに。

そして最悪の「ラスト20分」が始まる・・・

 

スト20分は最悪

スト20分で「悪魔のいけにえ」的なジェットコースターホラーへと激変する。

 

読んでいる人はネタバレ覚悟でこのブログを読んでくれているはずだから結末を具体的に書いてしまってもいいのだけど、なんとく書く気になれない。それほど残念なラストだった。

 

観る人によっては「意外な結末!」って感じで逆に評価が高くなるんだろうけど、それまでの雰囲気をラストで一気にぶちこわしてしまった感じがして、正直もったいないなという感じ。洋画ホラーでは珍しくじめっとした怖さでよかったんだけどなー・・・

 

まとめ

ブラームス = Matt

 

ブログ作成時間:15分