エンジニアが映画評論家になるブログ

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エンジニアをしている普通のサラリーマンが、映画評論家になってどや顔で映画評論するまでの軌跡を綴るブログです

謎の世界観が無理だった。 映画感想「ぼくは明日、昨日のきみとデートする」

365日映画カレンダー 10月14日 「ぼくは明日、きのうの君とデートする」

 

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小松菜奈はたしかにかわいかった。

おすすめ度

2:切ないと思えるポイントは多め。ただ設定的に納得できないところがあった

【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】

概要

 

youtu.be

感想

めんどくさい世界観について

タイトルの時点でまあまあネタバレしているのでなんとなく想像はできると思いますが、今作の最大のポイントは

 

主人公とヒロインの生きている時間軸が逆

 

という点です。

 

この設定自体はオリジナリティがあってなかなかいいと思います・・・・が!

今作、いろいろ独特な設定があって、それらをよくよく考えると「え??」ってなる点がいくつかあります。

理解はできるんだけど納得できない、みたいな。

 

まずは設定を簡単に説明していきたいと思います。

 

主人公とヒロインの生きている時間軸が逆

たとえば僕がこのブログを書いているのは

2019年10月14日なわけですが、当然時間がすぎると15日→16日→17日・・・・と日付がかわっていきます。

 

今作のヒロイン曰く、主人公が生活している世界とはまた違った、「別の世界」があるらしく、その世界は主人公の世界とは逆に時間が流れていて17日→16日→15日と時間がすぎていきます。

 

主人公 :15日→16日→17日

ヒロイン:15日←16日←17日

 

例えば16日に主人公とヒロインが「はじめて手をつないだ」としましょう。

主人公からすると翌日は17日ですが、彼女からすると翌日は15日になります。

そこで17日に主人公が

「昨日手をつないだよねー」

と言っても、ヒロインからすると「??」となってしまいます。

原因としては16日に「手をつないだ」ヒロインは15日へ移行してしまったためです。

 

どういうことかというと・・

 

主人公 :15日 16日(主人公) 17日

ヒロイン:15日 16日(ヒロイン)17日

 

16日に手をつないで、次に日になると・・・

 

15日      16日 17日(主人公)

15日(ヒロイン)16日 17日(*①)

 

 *①・・・16日に主人公と手をつないだことを知らないヒロイン

 

こんな感じになります。

どうでしょう・・・。すこしはイメージできたでしょうか?

 

時間軸が逆であることによる弊害は主人公、ヒロインそれぞれあるわけですが、僕的にはヒロインサイドの方が大変だろうなぁという気がします。

 

普通のカップルって、知り合い→友達→付き合う→手をつなぐ→キスする・・・

みたいな感じで段階的に仲良くなるわけじゃないですか?しかしヒロインはその逆をたどらなくてはならないので

キスする→手をつなぐ→付き合う→友達→知り合い→他人

 

みたいな感じでどんどん疎遠になっていかざるおえないんですよね。ヒロインは主人公にそのことを悟られないように演技をします。 

 

そもそも無理して付き合う必要はないような気がしますが、そこはちゃんと設定として一応考慮されていて、主人公とヒロインは運命で固く結びついているんですよねー

うーん・・・結局運命ですか。

 

さて、今作の設定をさらにみていきましょう。

設定について

①主人公とヒロインが住む世界は5年に一度、30日だけ重なる

そういう設定です、と言われればそれまでなんだけどいまいちスッキリしないなぁ。

でもここはあまり深く考えても仕方がないから、ぐっと我慢するしかないのか。

 

ところで、主人公とヒロインは作中では20歳という設定なので、二人は下記のタイミングで「世界」が重なります

 

【ふたりが出会うタイミング】

主人公 ヒロイン

5歳  35歳

10歳 30歳

15歳 25歳

20歳 20歳

25歳 15歳

30歳 10歳

35歳 5歳

 

なぜ20歳が中点(年齢的に二人が重なる)になるの?

 

っていうツッコミも新たに生まれるわけですが、そりゃ若い方が映画的にもいいからでしょうねー。

例えば二人の年齢が重なるタイミングが40歳だとすると・・

主人公5歳のとき、ヒロイン75歳ですからね。

 

主人公が子どものころに出会ったおばあちゃん

実は大好きなヒロインでした!

なんて展開もつくれるわけですが、まったくロマンチックじゃないですもんね(笑)

 

②主人公は5歳のとき、ヒロインに命を救われる。ヒロインも5歳のときに主人公に命を救われる

普通の時間軸だったら無理なわけですが、今作においてはそれが可能です。上に書いた【ふたりが出会うタイミング】を見てもらえれば分かると思いますが。

 

この設定について、この記事を読んでいるみなさんはどう思います?

ロマンチックだなーとか、ステキだなーとか思いますか?

僕はそんな風には思えませんでしたね。

それどころか

 

過去も未来も運命がすでに決定していて、主人公もヒロインもそれをただなぞっているだけ

 

という気がして物語の熱がすっかり冷めてしまいました。

まあ作中でも主人公、ヒロインは今僕が指摘したような感覚になって、ほんの一瞬だけ微妙な空気になるわけですが

 

「これから起こることが決まっていてもいい!

君とすごす時間がかけがえのないことに変わりはないから!」

 

的なポジティブ発想転換により二人の恋はさらに燃え上がります。

 

今作を楽しめるかについては、これらの設定を許せるか、許せないかに依存しますね。

僕はどうしても許せなかったです。(笑)

 

こういう設定、自分的には好きかなと思っていましたがダメでした。

相性的にいまいちだったこともありブログの記事量はいつもより少なめ・・・(笑)

 

あ、今どうでもいいことを思いついたんですけど・・・ヒロインはどんどん過去にさかのぼっていくわけだから・・・スマホガラケーPHS→ポケベル・・みたいにどんどん不便になっていくんだろーか。(笑)

どうでもいいか。

 

ブログ作成時間:20分