エンジニアが映画評論家になるブログ

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エンジニアをしている普通のサラリーマンが、映画評論家になってどや顔で映画評論するまでの軌跡を綴るブログです

このご時世だからこそ、面白い映画を! 映画感想「一度死んでみた」

365日映画カレンダー 4月12日 「一度死んでみた」

 

緊急事態宣言が出されて一部の映画館は営業休止になっているのだとか。

さて、今回観た映画は「一度死んでみた

1週間前に観た映画ですが感想を書くのがなんとなくめんどくさくて放置していましたが、いまさらながらブログ記事にしておくことに。

 

このご時世(ワニが焼死したり、志村けんさんがコロナで泣くなったり・・・)「死んでみた」ってタイトルは下手すると炎上しそうな気がしますが、今作については批判の心配はなさそう。

死ぬといっても、お試しで、ちょっとだけ「死んでみた」だけなんで。笑

 

おすすめ度

ちょっとウケを狙いすぎ。子どもっぽいかな

【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】

概要

無名のデスメタルバンドに所属する主人公・野畑七瀬(広瀬すず)は研究一筋で大事なときにはいつも仕事で不在の父親(堤真一)を嫌悪していた。

毎日のように「死ね!死ね!」といってサンドバックを父にみたててパンチやキックをあびせる主人公。

そんなある日、主人公の願いが通じたのか、父親が死んでしまう。

しかし父親の死には、ある秘密があったのだった。

 


映画『一度死んでみた』予告(60秒) 2020年3月20日(金)全国ロードショー

 

感想

コロナ恐るべし

この映画を観た時点では、まだ非常事態宣言が出ていませんでした。

したがって、あまり外には行かない方がいいよ~というスタンスではあったものの、外出している人は割りと多めな印象。

 

特に僕が住んでいる地域は田舎で

 

「コロナってなに?おいしいの?」

 

レベルの危機意識しかないので、映画館はショッピングモール内にあるにもかかわらずマスクを付けている人は少なかったですね。

 

映画館は密閉されてた空間であるためさすがにマスクをつけないとやばいだろうということで、マスクを装備していざ映画館へ。(本当は行くべきではなかったのかもしれませんが)

 

さて、そんなこんなでいつものように映画館へ行き、券売所でチケットを買おうとしたら・・・

 

券売所はがらがら・・・

 

今日休みですか?ってレベルで人がいませんでした。

ちなみに僕の前には50代くらいのおばさんがいて

 

「ねえ、わたしの前後左右には人、いないわよね?」

 

と、なぜかちょっとキレぎみに店員さんに確認していました。

若い女性店員さんの顔は完全にひきつっていましたけれど、「大丈夫ですよ!」」と営業スマイルでなんとか対応。それをみたおばさんは「ならいいけど」と言ってチケットをにぎりしめてスクリーンへ。

 

で、次は僕の番。

僕がいく映画館のちょっとめんどくさいところがあって、席を取る際、今どこが空いているのかぱっと分からないのです。

(手元に座席シートを置いてもらって、その紙をみながら『ここがいい!』っていうタイプ)

 

「結構うまってます?」

 

と一応確認すると、

 

「いえ! まだひとつしか席がうまってないからどこでもOkです!」

 

お、おう。まじか・・・

 

というわけで適当に席をとって指定されたスクリーンへ向いました。

 

いつもだったらポップコーン売り場で長蛇の列ができているのに、その日は誰も並んでいませんでした。

僕はポップコーンが結構好きなので注文していこうかなーとも思ったけれど、暇そうにカウンターであくびをしている店員さんと目があってしまい、なんとなく気まずい感じになったため買うのはやめ。

 

そしてスクリーンに入ると館内にいたのは僕と例のおばちゃんだけ

おばちゃんは周囲に客がいないよね?っていうことを心配していたけど、それもどうやら杞憂だったみたい。がら空き貸し切り状態のまま映画はスタート!!

 

コロナ、恐るべし。

 

ちなみにおばちゃんはポップコーンをもりもりと食べていて、割りとうるさかったぞ!笑

 

暇はしない。だけど没入もできない

これは悪い意味で言っているのだけど、映画の感想を端的に言うと

 

がちゃがちゃしすぎ

 

かなーと思いました。

 

「死」をテーマにしているだけにあえて軽い感じのコメディタッチにしようという制作者の意図は分かるのですが、シーンのたびに「おもしろいでしょ?」と、ボケの感想を聞かれているみたいで最後の方はちょっとうんざりしてしまったなあ。

 

これは別に批判じゃないけれど、主人公がいちいち語尾に「デス!」っていうのが正直鬱陶しかったデス。笑

 

主人公のキャラをつけるためだから仕方ないのかもしれないけれど、最後の方になるとなぜか登場人物が主人公に感化されて「デス!デス!」の嵐・・・・

 

映画を見終わったあと、なぜか僕も主人公の口癖がうつっていて、翌日会社にて部署内の人にメールをだすとき

 

よろしくデス!

 

と思わず書いてしまった。笑

シンプルゆえになかなか中毒性のあるパワーワードなのかもしれない。

 

伏線はよい

 さて、映画の良かったところとして「伏線」の張り方と回収の仕方は面白かったです。例えば伏線の例として・・・

 

・主人公の名前

・主人公の父親は化学オタクで、娘に元素記号を暗記させていた

・父親の同僚で「じいさん」と呼ばれている職員がいる(名前はフジイさん)

・父親はせまいところで早着替えができる

 

他にも映画開始からたくさんの伏線がはられていて、それがどこで回収されるのか?ということも今作の楽しみ方のひとつですね。

 

特に「なるほど、そういうことね」と思う箇所があったのでちょっと紹介しておくと

 

主人公の父親(堤真一)は製薬会社の社長をしています。実は秘密裏に若返りの薬の研究をすすめており、その薬の名前は「ロミオ」。

 

で、その薬の研究途中、偶発的に2日だけ死ぬ薬が完成してしまうわけですが薬の名前が「ジュリエット」で、なかなかネーミングセンスがよくてここは感心した。

 

もちろん有名な「ロミオとジュリエット」からもじったもので、ロミジュリの設定が後に影響してくるシーンが他にもあって、脚本つくった人はなかなか上手に設計したものだなあと感心させられました。

 

 

全体的にはやや子どもっぽいかなと思える映画でしたが、退屈せず笑える映画なので是非、興味をもった人には観てもらいたいデス!!

 

 

ブログ作成時間:30分

そうだ、犬鳴村にいこう。 映画感想「犬鳴村」

365日映画カレンダー 3月9日 「犬鳴村」

 

さて、今日は「犬鳴村」を見てきました。ベースとなる都市伝説は九州に実際にある「旧犬鳴トンネル」にまつわる噂で、なんかネットの情報を見る限りだとトンネルの雰囲気とか、結構再現率が高いらしい。

 

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予想していたよりも怖くてよかった!

おすすめ度

5:悪霊たちが割りと積極的で、ぞくっとするシーンが多くて◎

【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】

概要


映画『犬鳴村』予告編

 

感想

犬鳴村よりよっぽど怖いコロナウィルス

今日は久しぶりに有休をとったのでゆっくり映画でも観るか~ということで映画館へ。

土日でもそんなに混雑するような映画館ではないので席は選び放題だろうな、と思って券売機を操作すると・・・

 

あれ?席がめっちゃ埋まってる????

不自然なほどに席が空いていません。よーく見てみると、席がひとつとばしで埋まっている。まさか、これって・・・と思いながら劇場へ向かうとやっぱりがら空きでした。

 

どうやらコロナウィルス対策(どっちかというと感染を配慮したというより、知らない人と隣あって座るのがイヤ!という客への配慮だと思われる)のようだ。

 

うーむ・・・確かにコロナウィルスは怖いけどさ、ちょっとやりすぎなんじゃないの?って思う。

「ウィルス」という目には見えない物質におびえる人間たち。

コロナウィルスの方が「犬鳴村」よりよっぽどか怖いんじゃないのー?

 

そもそもの犬鳴村の都市伝説について

さて犬鳴村について簡単に説明します。

九州の福岡県の都市伝説であり、内容としては

 

旧犬鳴トンネルの近くに治安が及ばない恐ろしい集落「犬鳴村」があって、そこに立ち入ったものは生きては戻れない・・

 

だそうです。

 

犬鳴村の目印は「この先、日本国憲法は適用しません」なんていう意味不明な看板が目印になっています。

というか、日本国憲法が適応されないってどういうことー?笑ってなるわけですが、まあ言いたいこととしては、こっから先はめっちゃ危険だぜ、ってことなんでしょう。

 

それにしてもこんな都市伝説、どこにでもありそうだけどどうしてこんなに広まったんだろう?と思って犬鳴峠、犬鳴トンネルで適当に調べてみたところ、実際に旧犬鳴トンネルでは殺人事件もあったらしく(かなり残酷な事件)、そういったこともあって噂が広まったのかもしれません。

あと犬鳴峠付近は悪路であり、事故が多発したのだとか。いずれにせよ、不吉な「何か」を引き寄せるパワーがあるのかもしれませんね。

 

冒頭は緊張があってすごくよかった

まずこれは映画のシーンとはまったく関係ないけれど、例えば「東映」ってロゴがでるじゃないですか?今作はホラー映画なんで、ロゴが出たあとに血しぶきがぶしゃ!ってなる演出があったのですが、個人的にはそれがすごく好きだった。笑

まあどうでもいいことですけど、今からホラー映画始まるんやー!ってテンション上がる。笑

 

さて、映画本編の話になりますけど、映画の出だしから怖くて◎

というか出だしがピークと言っても過言ではない

 

さすが呪怨でお馴染みの清水崇監督だけあって、怖がらせるポイントはよく分かっているなーと思った。

冒頭はビデオカメラで録画したような画質で始まります。

 

女の子が突然うつり、

「ここが夜中の二時に鳴ると噂の公衆電話の前です・・・」

撮影するのはその彼氏。彼女は心霊スポットでも割りと平気みたいですけど、彼氏はビビりまくっています。

(またyoutuberが心霊スポットに行ってぶっ殺されるパターンかよ・・と僕的には若干げんなり・・・)

 

トンネルの中でちょいちょい幽霊がうつりこんでいるのに気づかない二人。

 

犬鳴村は地図から消えた伝説の村、とか言われているわりに意外と簡単に二人は犬鳴村を見つけてしまいます。笑

 

「ここが・・・犬鳴村・・・ごくり」

 

犬鳴村は朽ち果てた集落という感じで家々は半壊しており人が住んでいるという感じはまったくありません。

おし〇こ

と突然、尿意をもよおす彼女。

どこにも行かないでよ~

とか言いながら

音が聞こえるからもっと遠くにいって!

と言ったりして、どっちなんだよこいつ、はやく死ねよ。と思っていたらなんやかんやで犬鳴村の人たちに襲われて半殺しになります。笑

 

映画「犬鳴村」のいい点をあげるとすれば、

悪霊たちがめっちゃ積極的である

ということがあげられますね!

 

 

もう悪霊っていうか、ほとんど人間くらいの確かな存在感をもっておバカカップルたちを襲います。

ええー出だしからめっちゃ悪霊でてきますやん・・」と思いながら映画を観る僕。

 

その後、悪霊たちは犬鳴村から出張してまで主人公たちを驚かします。とにかくめちゃくちゃ積極的で、犬鳴村に行っていない人でも平気で殺すのには驚きました。あれだったらあの地域一帯に住んでいる人は死にまくってるんだろうな・・・笑

 

 

実際に犬鳴峠近くに住んでいる人たちはこの映画公開をどういった気持ちで見ているのだろう・・。

 

ブログ作成時間:30分

多部ちゃんは歌う、それを聞いて、僕は泣く。 映画感想「怪しい彼女」

365日映画カレンダー 3月8日 「怪しい彼女」 

 

今回観た映画は2016年に公開された「怪しい彼女

同名の韓国映画をリメイクした今作の主人公を、みんな大好き多部未華子ちゃんが演じています。

 

ところでなんですけど、多部ちゃん、めっちゃかわいくないですか

こう思うの僕だけですかね?

 

デビュー当時は「かわいくない!」なんて辛辣な意見も多かったですけど年齢を重ねるごとにどんどん可愛くなっていったように思います。

 

テレビとか雑誌でもよく「多部ちゃんはかわいくなった!」なんて言われていますよね。

でも「かわいくなった」とか言われている時点で「もとは不細工だった」ということになるわけですが・・・笑

 

まあ多部ちゃんのルックスが良し悪しはかなり好みが分かれるので話はここまでしておいて、映画の話題に移りましょう。

 

今作の「怪しい彼女」ですが、タイトルだけみると恋愛要素があるのかな?って思いそうですが恋愛要素は弱めでどちらかというと「母と子の家族愛」がテーマになります。

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多部ちゃんかわいくなったなー

 

おすすめ度

:「母と子の愛に感動!

【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】

概要 


多部未華子主演/映画『あやしい彼女』予告編

感想

はちゃめちゃなストーリー

今作の主人公は70歳を超える元気なおばあちゃんです。そんなおばあちゃんがひょんなことから20歳くらいの若い女性に大変身して・・・というのが今作の「始まり」です。

 

しかも若返るきっかけになったのが、とある写真館で写真を撮ってもらったら気がついたときには若返っていた、というもので、わりとストーリーはめちゃくちゃです。

 

ただめちゃくちゃですけどそれだけに物語全体にエネルギーが満ち溢れていて、細かいことはいいからとにかく楽しんでくれ!という製作者の気持ちが伝わってくるようでした。

 

それにはちゃめちゃながらもストーリーのところどころに後から感動させるための「仕掛け」が上手に用意されていて、綿密に計算されてストーリーが組まれていることが分かります。

基本的には「笑」部分が多く、でもラストに向けて「感動」できる部分がしっかり用意されているので「基本的には笑えてちょっぴり泣ける」なんて物語が観たい人にはオススメできる映画となっています。

 

僕が泣いた箇所

普段、僕は映画を観て泣くことなんてめったにないわけですが、不覚にも泣いてしまったシーンがありました。それが↓のシーン・・・

多部ちゃんも泣いてるから、僕も泣いちゃいました……(´;ω;`)グスン


多部未華子 悲しくてやりきれない

 

それにしても多部ちゃん歌うまいな!!!!!!

 

歌っているイメージなんて全くないですけど、歌唱力めっちゃ高くて驚きました!

 

まあこれで歌がへたくそだったら全く感動できないわけですが、多部ちゃんの歌のうまさと主人公の若かりしころの回想シーンがあまりにも良くて思わず涙してしまいました。

 

回想シーン***

・泣きじゃくるまだ幼い娘を背中に背負い寒空のなか、酒瓶をあらう主人公・・・

・店先にならぶハンバーグをみつめる娘、主人公は財布を開くがお金がない、いいものを食べさせてあげたいと思う主人公・・・

********

 

あかん・・・目から水がとまらん・・・

 

歌詞には

この燃えたぎる苦しさは明日も続くのか

という部分があって、その苦しさの中でも必死に娘のためにお金を稼ぐ母(主人公)の生き方が美しくて、力強かったですね。母は強し、なんていいますけど本当にその通りだなと思いました。

 

 

ここからは僕の話になってしまいますが・・

僕の母は看護師をしていました。していました、って書いているようにもうすでに定年を迎えているわけですが、まだ働いていたときは夜勤などもあり忙しく、うちは共働きだったためまだ小さかった僕は祖母の家にあずけられていました。

 

おばあちゃんは優しかったですけどやっぱり母があまり家にいないのは寂しかったですねぇ。

生意気に「僕より仕事の方が大切なんだ!」なんて、安っぽいドラマみたいなセリフを言ってしまったことだってあります。

 

でも両親が共働きで働いてくれたおかげで僕はお金に困ることもなく、他県の大学にも進学させてもらいました。その当時は恥ずかしくて「ありがとう」なんて言えなかったですけど、こうして自分も30歳になった今、素直に感謝の気持ちをいえるような気がします。

 

怪しい彼女」を観ながら、母のことを考えました。

作中では「男はなぜかマザコンが多い」なんてセリフがあって、自分って結構マザコン的な要素があるのかな?笑 

なんて思いながら、たまには母を食事にでも誘ってみようかな。あ、あと父も。笑

 

ブログ作成時間:30分

選ばれし引きこもりによる物語。 映画感想「世界は今日から君のもの」

365日映画カレンダー 3月2日 「世界は今日から君のもの」 

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門脇麦さんが主演の映画はじめて観たけどなかなか不思議なオーラをもった人だと思った

 

おすすめ度

2:ほんわかした雰囲気は好きだけれど、さすがに偶然が重なりすぎ・・

【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】

概要 

引きこもりの主人公がほんのすこしだけ成長するという物語。

 

制作者がタイトル「世界は今日から君のもの」に込めた意味としては、引きこもって苦しんでいる人たちに勇気をもってほしかったんじゃないかなと勝手に想像しています。


『世界は今日から君のもの』予告編

感想

「引きこもりな主人公」

 今作の主人公は引きこもりです。

 

高校生くらいからひきこもっているという設定のようですけど、割と「ライトな引きこもり」です。

 

ライトな引きこもりってなんやねん、ってなるわけですが引きこもりにもレベルがあって、

 

例えば重度な引きこもりであれば

一歩も自室から出ることができない。

家族とも会話できない

こんな人だって世の中にはいて、社会問題にもなっています。

 

その点今作の主人公は一応引きこもりではありますがバイトだって普通にしていますし、小学校からの幼なじみ(しかも男)を自分の部屋に招き入れるなど、割と社交性はある方だなという印象でした。

 

そんな主人公がほんのすこしだけ成長する、というのが今作のテーマです。

 

ただ主人公の引きこもりレベルがもともと高くないので、観ているこっちとしては

主人公。ちょっとがんばったなあ。よかったなー

くらいの感情しか持ち合わせることができず、いまいち面白みに欠けるというのが僕の正直な感想でした。

 

ただこういう「ほのぼの系映画」を好きな人も一定数はいると思うので、ど派手なアクションじゃなくてまったりとした映画をみながら休日をのんびりすごしたい、という人には合っている映画かもしれません。

 

どんな人にお勧めできる映画か?

さきほども書いたように「まったり系映画」なので

日曜日の午後3時とかにだらだらしながら観る

映画としては意外にいいかもしれませんね。ただ途中で寝るかもしれないけど。笑

 

ど派手なアクションとかよりも平凡な日常に焦点をあてた映画の方が好きという人にはお勧めできます。

 

ちなみに今作では恋愛家族との絆、も一応描かれてはいますが、本当に「一応」そういうシーンもいれてみました、という感じなのでそういった要素に期待している人は結構がっかりするかも。

 

とにかく「ほのぼのした雰囲気を味わいたい」という人にお勧め。

というか逆に、そういった人以外が観ると退屈すると思います。

 

偶然が重なるストーリー展開

ここまで読んでくれた人なら文面の温度感から伝わっていると思いますが、僕個人の作品の評価としてはイマイチでした。

 

なぜかというと、「いろいろ偶然が重なりすぎ」だもん!

 

物語がはじまるきっかけくらいは偶然でもいいと思いますが、それから先は主人公なりに悩み、葛藤し、行動して状況を乗り越えてほしかったなあ。

 

引きこもりの主人公はそれまで努めていたバイト先をクビになって父から新しいバイト(ゲームのデバッグの仕事)をはじめるわけですが、そのバイト先にてさっそく偶然が発生します

 

主人公におきた偶然

 

お昼休みに非常用階段にすわり1人でご飯を食べる主人公。

 

すると上階から

 

ひらひら~

 

突然、紙がおちてきます。

「なんだ?」とおもって紙をみるとそこにはゲームのキャラクターが描かれています。ちなみにそのキャラクターのデザインはなんともいえないクオリティで、観ているこっちとしては「クソゲーなんだろうな」というのが一瞬で分かります。

 

さて話を戻ると、キャラが描かれた紙をもって上階へいくとなにやら男が誰かと電話をしています。

 

「頼みますよ。明日までにデザイン変更してほしいんですよ・・・もっとこう、躍動感のある絵にできませんかね?」

 

そういって電話ごしに頼む男。

電話の会話のなかで、なにをどう困っているのかを観ている視聴者が分かるよう具体的に説明してくれます。笑

しかし突然電話を切られてしまったようで男は「くそ!」といってめちゃくそ分かりやすく落ち込みます。

 

さて主人公のとるべき行動は整いました

 

引きこもりの主人公は「絵の才能」があったのでキャラクターが描かれた紙に自分なりに修正を加えてその画像をメールに添付して男に送ります。

 

そのメールをみた男は「すげぇ!めっちゃ良くなってるんじゃん!」と大喜び。

 

どこの誰から送られてきたかも分からないメールに添付された修正後のキャラ画像をみて興奮ぎみの様子です。ちかくにいた同僚の職員も「これはすごい・・・素人の技術じゃないですよ」とベタぼめです。

 

そうなんです。引きこもりは時間がたっぷりあるので絵だって上手なんです。

 

・・・・

 

 

・・・・・・

 

 

・・・・・・・・・

 

ふざけんな(笑)

 

結局今作が言いたいことは

 

主人公は「特別なスキル」=絵の才能、運

があったから自分の殻をやぶることができたよ

と主張している気がして「なんだかなー」というもやもやが残りました。

 

その後の展開も基本的には運だったり、周囲の人がおこすトラブルがトリガーとなって物語がすすむため、主人公が主体的にとった行動でなにかが解決するわけではありません。

一応主人公は勇気をふりしぼってとある行動にうつるわけですが、それも結局勘違いに終わってしまいなんだか可哀相な雰囲気になってしまいます。

 

まとめ  

世界は今日から君のもの

 

ただし、才能があってなおかつ運にめぐまれた人に限る。

 

ブログ作成時間:20分

あなたは、恋してますか? もうすぐ春です。 映画感想「全員、片思い」

365日映画カレンダー 2月28日 「全員、片思い」

画像1 

みなさん、突然ですが・・

 

、してますか?

 

いつ、どの時代においても恋をテーマにした歌、物語が必ずあることから分かるように、人間と恋は切っても切り離せない関係にあるのかもしれません。

 

さて、今作「全員、片思い」はタイトルそのまんまなんですけど、登場人物は全員片思いをしています。

 

両思いになってハッピーエンドパターンももちろんいいですけど、密かに誰かに憧れ、心の内側に自分の思いを隠す・・・ってすごく切ないですよね?

簡単に告白できれば苦労しないわけですが、今作の主人公たちはそれぞれ告白できない悩みをもっていて、だからこそ物語になるわけです。

 

 

ところで

俺は片思いなんてしたことないぜ!

 

っていうあなた。

今は片思いをしたことがないだけで、いずれあなた自身も今作「全員、片思い」の登場人物たちのように誰かを好きになり、悩む日が来ると思います。

なぜなら人間は、恋する生き物なのですから。

 

 

おすすめ度

5:おじさんにはたまらんキュンキュン作品

 

【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】

概要


映画『全員、片想い』予告編

感想

基本的な構成

まず映画の構成を簡単に説明しておくと、今作は8つの短編作品(ひとつ15分程度)があつまったものとなっています。

 

メインのエピソードは、かつて人気グループのボーカリストだった男(いまはただの酒飲みの汚いおっさん)が自身の番組でリスナーから募った片思いエピソードを7週連続で紹介する、というものです。

 

おっさんがエピソード紹介→各ストーリーが始まる・・って流れですね。

 

なんかこういう企画のありそうだよなーと思っていたらどうやら実際にそういったラジオ企画があったらしいです。

 

さて、先述したように今作は7つ(おっさんのストーリーを除く)のショートストーリーから構成されています。ひとつ15分程度なので、情報が少ない分自分で推測する必要があり、割と「状況設定は自分で考えろよ」という感じでそれが逆によかったですね。ただすこし難点があるとすれば、やっぱり恋愛映画ってアクション映画みたいに展開の起伏がはげしくないので、ショートストーリーが7本もあるとさすがにダレるかなっていう気がしました。

なので、二日とかに分けて観るといいかもです。

 

さて、本編のエピソードを紹介したいと思いますが7作全部はちょっとくどいような気がするので、個人的に僕のお気に入りのお話3つを紹介したいと思います。

 

本編感想

MY NICKNAME  is BUTACHI

女子高生のノムラ(伊藤沙莉)は自分に「ブタっち」とあだ名をつけた幼なじみの男子・サタケに想いをよせているが、一方のサタケはノムラを友達としか想っていない。自分の気持ちをいつかサタケに言わなければならないノムラだったが・・・

 

というわけで、一作目は定番といえば定番の高校生2人の物語。

王道展開ではありますが

このエピソード、すごく良かったです!

 

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伊藤沙莉さんの声が思った以上にハスキーだった!ちょっとぽっちゃりしてるけど、愛嬌あってかわいい。

まず主人公の伊藤沙莉さんの演技がすごくいい。演じているというより、役に憑依している感じで「伊藤沙莉さんって素でこういう人なのかな?」と思ってしまうくらい自然な演技でした。ハスキーボイスもかわいい!(女芸人の「椿鬼奴」さんに似てる笑)

 

ところで高校生のとき「女子だけど男子と同系列で扱っていい女子」っていませんでした?

下ネタとか言っても、「やめてよー」とか言いながら手を叩いてげらげらと笑ってくれたり、「でぶ!」とか「ぶす!」とか結構ひどいことを言っても「うっさいわ!」とか返してくれるような子。今作の主人公「ノムラ」はまさにそんな感じの性格で女子力はすこし低めです。

 

そんなノムラはサタケに恋をしているわけですが一方のサタケは彼女の気持ちには気付いていません。2人は小さいころ(小学生くらい?)から仲がよかったため、サタケはノムラを「なんでも気軽に話せるやつ」とくらいにしか思っていません。

 

「誰か女の子紹介してよー」

とノムラにいうサタケ。

 

「友達以上」になりたい彼女の気持ちなんてまったく知らないサタケ君はそこそこデリカシーのないことを言ってしまいます。

 

複雑な表情を浮かべるノムラ・・・・

 

た、たまらんです・・・。こういう展開大好き。笑

 

「友達」か「友達以上」かで悩むならやっぱり主人公の設定は高校生にすべきだなーって思います。大学生だとなんかチャラいし、中学生だとまだ子どもだしなーってなるので、高校生くらいの「子どもじゃないけど大人でもない」っていう精神状態がなんとも作品の雰囲気にマッチしていると思う。

 

ネタバレはしませんが、(っていうかタイトルが「全員、片思い」だからある程度展開は予想つくわけですが)物語のラストでノムラが勇気を出してある行動に出るシーンはもう

 

キュンキュン

 

しました。

映像も綺麗ですごくよかった。是非、みなさんにも観てもらいたいです!

 

サムシングブルー

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広瀬アリスの演技めっちゃよかった

7作あるエピソードのなかでこれが一番すきでした。

理由は二つあって、まずタイトルがすごくいい!

サムシングブルーっていう英語の意味は「なにか青いモノ」で、ラストシーンで「ああ、そういうことか!」と納得させられます。海沿いの美容室が舞台なんで、青いモノってあれかなーなんて予想しながら観ていたわけですが、見事に僕の予想は外れてしまいました。笑

 

2点目はなんとこの作品、登場人物たちのセリフが一切ありません。なぜそういう演出になっているかも途中で分かりますが、作品の雰囲気は映像のある詩のようであり、絵本のようであり、繊細で美しかったです。

 

広瀬アリスさんってバライティで見る限りは結構男っぽい人・・・という印象が強かったですけど、上の画像からも分かるようにすごく女性的な表情をするんだなと驚きました。

 

片思いスパイラル

ラストに紹介するのは、韓国人の留学生が主人公のお話。

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元KARAの知英(ジオン)が主人公。めっっっっっちゃイケメン!最初みたとき女性だと分からなかった

作中で詳しく言及されていないですけど、主人公の女性は性同一性障害(?と想われる)で、日本に留学来た際、ホームステイ先のルームメイトのユキに恋をしてしまいます。

 

今作でよかったのは主演の知英さんのルックス! タバコを吸ったり歩いたりするだけでいちいちかっこよくて、非常に絵になりましたねー。

 

一見すると気が強そうな彼女ですが内面は繊細で、自分は女性を愛せる人間である一方、想いをよせるルームメイトのユキは普通の女の子、つまり男の子に恋をしてしまうわけで、そんなユキをみて落ち込んだりします。

 

周りに同性愛者の友達とかはいないですし、そういった人たちの気持ちに100%寄り添うのは難しいですけど、ただ僕でも分かることとしては「好きな人に想いを伝えることすらできない」っていうことはとても苦しい、ということです。異国の地から来た留学生っていう設定も今回のテーマにあっていてよかったとおもう。

 

まとめ

紹介したエピソード以外もキュンキュンすること間違いなしなので、是非今作「全員、片思い」を観てほしいです!おすすめっす。

 

最後に、余談というか愚痴になってしまいますが・・・

メインで走っているラジオパーソナリティのおっさんも「片思い」しているわけですが、正直それは微妙だった。笑

とって付けた感のいいかげんエピソードがやばい。

 

ブログ作成時間20分: