エンジニアが映画評論家になるブログ

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エンジニアをしている普通のサラリーマンが、映画評論家になってどや顔で映画評論するまでの軌跡を綴るブログです

福田組作品! ちょっと昔の山田孝之もやっぱりヒゲが濃い! 映画感想「大洗にも星はふるなり」

365日映画カレンダー 9月26日 「大洗にも星はふるなり

 

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福田雄一監督の「大洗にも星はふるなり」を観ました。

 

ところで今作は同監督による舞台作品がベースになっているみたいですね。

2006年に舞台になって、その後2009年に映画化されたようです。知らなかったー。

 

もとが舞台だったということも理由でしょうけど、今作は普通の映画とはすこし構成が変わっていて、登場人物たちは海の家でずーっとおしゃべりしているだけです

シーンもほとんど変わらず、ひたすら薄暗い海の家で男たちがワイワイとしゃべり倒す映画です。

若い人が観るとある程度笑うポイントがあって楽しめるかもしれないけど、年配の人からすると退屈に感じてしまうかも・・。

 

登場人物は個性的だし面白くなる要素は結構あるはずだけど、あまり生かし切れていなかったのが残念ですね。

 

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山田孝之のヒゲが濃すぎて映画にあまり集中できなかった

 

概要

ある冬の日、杉本(山田孝之)のもとに夏にアルバイトをしていた茨城県大洗の海の家のマドンナ・江里子(戸田恵梨香)から「イブの夜にあの海の家で会いたい」という手紙が届く。

杉本はイブの夜に海の家へ向かうが、そこには同じように江里子から手紙をうけとった4人のバイト仲間たちがいた。

同じ内容の手紙が届いていることに驚く5人であったが、「自分こそが江里子の本命」と互いにアピールしはじめる。

 

感想

舞台だったら面白い

登場する俳優は個性的で

 

・ストーカー気質の杉本(山田孝之

・浮気願望がある猫田(ムロツヨシ

・ハイテンションな仁科(小柳友

・天然ですぎ聞き間違いをする林(白石隼也

・おじゃじギャグが好きなマスター(佐藤二朗

バツイチ弁護士、関口(安田顕 

 

この5人(+弁護士の関口)がひたすらしゃべり続けるだけでもそこそこ面白いのですがやっぱり映画としては物足りないかなという気がします。

 

舞台と映画の大きな違いは距離感だと思うんですよね。

舞台はお客さんのすぐ目の前で、さらにリアルタイムの生の演技を見せるわけですから距離感としては「近く」、逆にそういった意味では映画は完成された作品を僕たちは後から観るわけで、作品と観る人の距離は舞台に比べると「遠い」といえるでしょう。

 

今作みたいに登場人物たちの会話中心に進むストーリーは舞台の方が相性いいんでしょうね。

 

正直、僕は最初この映画をみたときに「もとは舞台作品だった」ということをしらなかったので純粋に制作費をケチったのかなと思いました。

 

ヒロインの魅力がまったく伝わない

今作は海の家のバイト仲間でヒロインでもある江里子ちゃんを男たちが奪い合うストーリーであるといっても過言ではないわけですが、残念だったのがそのヒロインの一体なにが魅力的なのかまったく伝わらなかったところです。

 

戸田恵梨香をだしときゃとりあえず、「かわいいー!」ってなると思ったのかもしれませんが、戸田恵梨香の演技だけではちょっと説得力なかったですね。

もうすこし特別なエピソードをいれて江里子ちゃんがいかに魅力的であるかを説明してほしかったかな。

 

それか、戸田恵梨香を出演させない(ヒロインを登場させない)っていう手もあったと思うんです。登場させなければ観る人が勝手に自分の頭の中で江里子ちゃんを想像するだろうし。

このような理由で僕的にはヒロインを登場させるべきではなかったと思うのですが、その逆に登場させてほしかったキャラもいて、それはムロツヨシ演じる猫田の彼女です。

 

猫田の彼女は同じ海の家で働くバイト仲間で、江里子ちゃんが人気者な一方で、その子は他のバイト仲間から「ブス」と言われてしまいます。猫田は彼女と付き合っていることを隠していたのですが結果的にバレてしまい、他のバイト仲間からさんざんバカにされてしまいます。

僕的には猫田の彼女はどれだけブスだったのか興味があって、江里子ちゃん役のヒロインを出すくらいだったらこっちのブスな子をだせばよかったのになーと個人的に思いました。

 

福田組」の俳優さんたちの演技って少し飽きないか?

福田組」なんて呼ばれるほど、福田監督お気に入りの俳優がいて

 

山田孝之

ムロツヨシ

佐藤二朗

安田顕

 

ここらは定番メンバーで、あと

 

長澤まさみ

・橋本環奈

小栗旬

 

なんかも福田監督作品によくでているなーっていうイメージです。

 

どの俳優さんたちも個性的ですばらしい才能をもっていると思うのですが、「ムロツヨシ」と「佐藤二朗」なんかは演技が毎回同じで自分のなかですこし飽きてしまいました。だいたいどの映画、ドラマ、コマーシャルをみても同じような演技をしていません?

 

別に二人がダメだといっているわけではなくて、もっと違うキャラを演じさせてあげればいいのに、という意味です。

 

佐藤二朗なんかはかなり渋い演技も非常に上手で、福田監督の「50回目のファーストキス」では病気の娘のために主人公(山田孝之)を激怒するシーンがあったのですが、すごくいい演技でした。

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娘のために真剣に怒る佐藤二朗の演技はアツかった!

個人的には「福田組」って結構トゲのある表現だなって思っていて

 

毎回同じような俳優さんをつかって

友達同士のなれ合いみたいな映画をつくっている

 

という嫌味も間違いなく含まれていると思うんですよね。

 

いつも同じような俳優さんがこちらが期待するように同じような演技をするのはもちろん悪いことではないですが、ちょっとくらい変化球みたいな作品を観たいなーと今作を観ていて思いました。

 

まとめ

映画の時間も100分と短いくて観やすいし、なにより誰も傷つかない作品なのでそのへんはおすすめできる映画ですね。

 

ところで

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スピンオフとかみると「俳優さんたちが仲良しなんだろうな」という感じがすごく伝わってきてほっこりするのですが、ちょっとなれ合いっぽい感じもしなくはない。内輪で楽しんでいるだけに見えてしまう・・。

そんなふうに思えるのは、僕が性格悪いだけなのかな・・?

 

 

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