エンジニアが映画評論家になるブログ

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エンジニアをしている普通のサラリーマンが、映画評論家になってどや顔で映画評論するまでの軌跡を綴るブログです

かなり激しめの嫁、姑問題! 映画感想「マレフィセント2」

365日映画カレンダー 10月22日 「マレフィセント2」 

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今作の概要を簡単に言ってしまえば、「嫁 姑 問題」笑

 

おすすめ度

5:マレフィセントのある意味、人間よりも「人間らしい」悩みがすごく共感できて、ストーリーもよかった!

【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】

概要

www.youtube.com

感想

アンジェリーナ・ジョリーの頬骨について

映画には直接関係ないことだけど、マレフィセント役のアンジェリーナ・ジョリーの頬骨がめちゃくちゃ気になってしまった。

下の画像を見てもらえればなんとなく僕の言いたいことが分かってもらえると思うし、映画館に行けばほぼ100%の人が同じようにアンジーの頬骨に目がいくと思う・・・

 

しかし、どうなってんの?これ。

 

皮膚の内側からシャーペンでグィッ!って押し上げたみたいになってんだけど・・・やだ・・・こわい・・・

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ボコってなっているけど、メイク?CG?とにかく不気味だった(笑)

ディズニーは最近、実写化が好き??

ディズニーが実写化に力を入れ始めたのはいつからなんでしょうかね。最近だと「アラジン」「ライオンキング」が実写化されて、そのどちらも観にいきました。

 

正直映画を観る前はストーリーはほとんど変わらんのだからいちいち実写にする必要ないんじゃないか?って思っていました。「アラジン」だとアラジンやジャスミンのビジュアルがアニメのイメージと離れているだけで映画を観る人は違和感を覚えることになると思うので、実写化って結構リスクがある、というのが僕の考えでした。

 

しかし映画を見始めると実写ならではのよさがあって、具体手的には「アニメよりも対象年齢が上がる」ってことがあげられます。

 

アニメってだけで大人は見る気が失せてしまう人もいるかもしれないけど、実写なら子どもも大人も楽しむことができると思います。実際、アラジンもライオンキングも親子連れが多かったし。*

 

(*:しかし今のちびっ子たちってアニメ版「アラジン」「ライオンキング」見たことあるのか?僕が小さいころだと朝の時間帯にアニメ版のアラジンがやっていたけど。なお、ランプの魔神であるジーニーの声は山ちゃんこと山寺宏一だった)

 

1を観ていなくてもOK

さて、実写化の流れが強いディズニーですが、今作は前作「マレフィセント」を観ていなくても映画の内容は理解できます。僕自身も前作は観ていなかった。なので「1を観てないぜ」って人は2→1って流れでも全然大丈夫だと思います。

 

ただ、ある程度の知識はあった方がいいと思うので、最低限の「これだけは」って情報を列挙したいと思います。自分はまったく情報がない状態で映画を観たので

あれ、眠れる森の美女ってこんな話だっけ?

ってなる場面がちらほらあった。

 

以下、設定についてあれこれ。

 

マレフィセント」は「眠れる森の美女」に出てくるヴィラン

まあこれはさすがに説明不要かもしれませんが一応。あと「ヴィラン」って言葉ですが、要するに「悪役」って意味です。アメコミなんかだとラスボスのことを「スーパーヴィラン」なんて言います。悪役でいいじゃん、と思うかもしれませんが響きがかっこいいのでなんとなく使ってみました。(笑)

 

「眠れる森の美女」と世界観は同じだが、マレフィセントの性格は全く別物

「眠れる~」ではマレフィセントは完全な悪役として描かれていますが、映画「マレフィセント」「マレフィセント2」では彼女はもともと心優しい妖精であり、純粋な心をもっていた、という設定です。

ところが恋におちた人間がクソやろーだったせいもあり、人間不信になり結果的に冷たい心を持つようになってしまったようです。

それにしても、マレフィセントって妖精だったんだ・・(笑)どうみても妖精には見えないルックスをしているけど・・

 

マレフィセントがオーロラ姫にかけた呪い

16歳の誕生日の日没までに糸車の針に指を刺され、死の眠りにつく

呪いをかけた本人ですら忘れてしまいそうなほどめんどくさい設定ですね。

 

タンスの角に小指をぶつけて死ね!」的なノリなんでしょうか・・・・

 

この設定を僕はまったく知らなくて、映画を観ていて糸車が登場するシーンがあるわけですが、意味が分からなくて「??」ってなってしまいました。

糸車がおもった以上に立派なつくりで僕は最初「弓矢かなんかが飛び出る武器かな?」と真剣に思っていました。(笑)

指に刺さる、とかそういうレベルの針じゃなくて、人間の体ごと貫きそうなレベルの立派な糸車の針でした。

 

マレフィセントとオーロラ姫の関係

上記の呪いをかけられたオーロラ姫は3匹の妖精たちによって育てられますが、その妖精たちは「子育てのいろは」をまったく知らないため、子育ては難航します。その様子をちかくで観察していたマレフィセントですが

 

呪いが成就するよりも前に死んでまうやんけ!

 

と大慌て。

呪いをかけた本人ですが、魔法を駆使して影ながらオーロラ姫の世話をサポートします。

そんなことをしているうちにオーロラ姫に情が移ってしまい、そしてオーロラ姫もマレフィセントを本当の親のように慕います・・・・・。ってのが前作までのストーリー。

 

要するにマレフィセントとオーロラ姫は「血はつながっていないけど親子の関係である」と分かっていればOKだと思います。

 

さて、映画の設定についてはこれくらいにしてもうすこし具体的に映画の感想を綴って生きたいと思います。

 

情緒不安定ぎみなマレフィセントがかわいい

今作の見所はマレフィセントの悩み、ですかねー。母親としてどうあるべきか、ということでマレフィセントは終始悩み、結構落ち込んだりします。

その様子はまさに人間そのもので、観ていて同情できる部分が多かったですね。まあ僕は子どもいないんですけどね!

 

さて、映画冒頭からいきなりフィリップ王子に「結婚しよう!」とプロポーズされるオーロラ姫。大喜びのオーロラ姫ですが、フィリップ王子が

「そんじゃーお互いの両親で顔合わせんとあかんな!」

と口にした瞬間、オーロラ姫の顔から笑顔が消えます。

 

うちの母親・・・結構強烈やで・・・

 

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どう見ても悪魔

フィリップ王子からプロポーズされたことをマレフィセントに告げるオーロラ姫。

 

当初はふたりの結婚に大反対のマレフィセントでしたが愛する娘の幸せを願っているため

めちゃくちゃ嫌だけど」

フィリップ王子の両親と顔合わせすることを承諾します。

そのときのマレフィセントがオーロラ姫には頭があがらない、って感じが母親っぽくてなかなか可愛かった。

 

向こうの親への挨拶をこっそり練習したり、オーロラ姫に

「角なんて生やしていたら向こうの両親が怖がるから角隠してや!」

とオーロラ姫に言われたときは少し寂しそうにしたり、本当にちょっとしたことで傷つきます。

 

映画を観ている僕たちは

「この顔合わせ、うまくいかんのだろーな」

と思うわけですがもちろんうまくいきません。

 

というのもフィリップ王子の母親(今作のスーパーヴィラン)がめちゃくちゃ嫌なやつで、ねちねちねちねちマレフィセントに嫌味を言ってきます。

 

最初は我慢していたマレフィセントですがついに我慢の限界に達し、魔法で周囲をぶっとばして城から飛び出してしまいます

そのときオーロラ姫も一緒に来るように促しますが、彼女はマレフィセントと一緒に行くことを拒みます。

 

うーん・・・まあ普通にマレフィセントが可哀相でしたね。

 

城につくまでの過程で街中の人たちから嫌悪の視線を向けられるシーンでは

マレフィセント(妖精)と人間の共存は不可能なんだ」

と感じられましたし、人間を憎むマレフィセントですが、唯一信じていたオーロラ姫が自分ではなく人間の男を選んだ、ということも彼女にとってはショッキングだったと思います。

 

実はそのむかしオーロラ姫はマレフィセントとずっと一緒に暮らす、ということを約束していて、その約束がなかったことになっているのも彼女にとってはつらかったでしょうね。

 

マレフィセントはもともと心優しい妖精だった、という設定にあるように要するにマレフィセントの心は非常に純粋で、それゆえにちょっとした裏切りや嘘にも深く傷ついてしまいます。

 

なお、アンジェリーナ・ジョリーの演技はさすがで、「気丈にふるまってはいるけど、内心では深く落ち込んでいる」表情が本当に見事でしたねー。アンジー自身も母親だから、マレフィセントに共感できる部分が多かったんだろうな、と勝手に推測しております。

 

全体的にはすごくよかったけど、ラストだけはすこし納得がいかなかった

今作のテーマのひとつとして

 

自分たちとは異なる存在を許容できるか

 

というものがあると思います。

今作では

「妖精」と「人間」

が争うシーンがあって、まさにこのテーマに関して映画内で一応答えを出そうとしてくれるわけですが・・・

 

問題というか、僕的にすこし納得がいかない点は作中で人間軍と妖精軍は「割と激しめの戦争」をします。それこそたくさんの犠牲者が出ているだろう規模の戦争をします。

それなのに・・・

 

①戦い開始!

②たくさんの犠牲者がでる

③戦い収束

④オーロラ姫&フィリップ王子の結婚式開催!

 

①~④までを一日のうちに行ってしまうのが納得できませんでした。人間軍、妖精軍、それぞれ自分たちの仲間がおそらく何人かは死んでしまったであろうはずなのに

 

「これからは妖精も人間も共存すっぞー」

 

という一言だけで

「そうですね」

と、なるのか???

 

人間と妖精の争いの歴史は作中では結構長く続いているはずなのに・・・割とあっさり解決してしまった感が否めなかったなぁ。

なんかそのへんはディズニー映画の「甘っちょろい」部分が色濃く出てしまったような気がする。

ファンタジーの世界観をせっかく実写映画にしたんだから「人間の醜さ」は最後まで一貫して表現してもよかったんじゃないかなと思う。

ラストを除けば割と今作はそういった「人間の醜い部分」を表現しれくれていただけに残念だったですね。

 

が、それを除けば全体的な映画の完成度はすばらしかった。ブログのなかでは触れなかったけどさすがディズニーだけあって映像は本当に美しいです。妖精たちはまるで本当に生きているようだし、草や花、水も透明感があって絵本のなかの世界を見事に再現できていたと思います。

非常におすすめ映画なので、是非多くの人たちに観てもらいたいです。

 

ブログ作成時間:40分