藤原竜也と山田孝之の無駄使い! 映画感想「Monsterz モンスターズ」
365日映画カレンダー 10月27日 「Monsterz モンスターズ」
おすすめ度
【おすすめ度は1が低評価。5が高評価。あくまでも独断と偏見による評価です】
概要
感想
設定は結構いいはずなのに・・・
まず、いきなりですがストーカー被害にあったことがありますか?
実は僕はストーカーされたことがあります。
大学生のころ一人暮らしをしていたのですが
大学から帰ってくるとなぜか知らない女性(30代くらい?)が僕の部屋の前で立っている
ということが頻繁にありました。
めちゃくちゃ怖かったです。
あまりにも怖かったのでアパートに帰る際はしばらく友達に付き添ってもらうようにしていました。在学中にアパートを引っ越したのでそれ以降はストーカー被害にはあわなかったわけですが、あのときの恐怖は今でも忘れません。
ドアの前に立っている女性は知らない人で、僕の方をみて、まるで昔からの知人であるかのように嬉しそうに笑う女性の薄気味悪い表情・・・
こわっ!
さて、今作のジャンルはSF物に分類されるわけですが、めっちゃざっくりと物語の概要を言ってしまえば
一人の"男"のストーカー行為
にまつわる物語です。(笑)
物語の概要は動画を見ればなんとなく分かるのですが一応文章におこすと下記のようになります。
"男"(藤原竜也)は生まれながらに超能力をもっており、「目で見ただけで誰でも意のままに操ることができる」。
幼いころからこの能力のため化け物扱いされてきた男は能力をつかって誰からも気付かれないようにひっそりと暮らしていた。
ある日、男は公園にいる人たちに能力を発動させる。まるで時間が停止したように、その場にいた人間は一切動かなくなるが、そんななか運送会社で働く「終一(山田孝之)」だけは何食わぬ顔で平然と運送屋の仕事をこなしているのだった。
自分の能力が効かない人間にはじめて会った男(藤原竜也)はひどく驚き、そして他の人間と違って自分の思い通りにならない終一に対して男は激しい嫌悪感を抱くのだった。
なんだかこれだけ見ると面白そうな気がしません?
実際、映画の冒頭で男が能力を使って父親を殺すシーンがあるのですがなかなか緊張感があってよかったし、「この能力を使ってどんな物語がうまれるのだろう!」とわくわくしながら映画を観ていました。
しかし結論としてはいろいろ残念なシーンが多かったように思います。
それでは残念だったシーンについてあれこれ感想を書いていきたいと思います。
"男"が終一を襲う動機が分からない
ちなみに"男"(藤原竜也)は名前が作中では明かされません。
なぜ"男"の名前が明かされないかについては、名前を伏せておくことで「怪物」らしさを演出したかったのでしょうね。
男は作中で「俺は怪物じゃねぇ!」とやたら主張するのですが、幼い頃から「化け物(モンスター)」として扱われてきており、要するに人間として扱ってもらえていません。
このへんの境遇は普通にかわいそうだと思います。わけの分からん能力をもって人から化け物扱いされれば性格的にもねじ曲がってしまいそうなのは想像できます。
で、そんな普通の人からしたら「モンスター」である"男"はある日たまたま終一に出会います。
能力を発動させる"男"ですが・・・・
あれ、効かねぇ????
ってなります。ちなみにこの能力は超便利で、
・発動中は人間の動きを完全に停止させることができる
・その間の記憶がない
・能力解除しても、操られた人は「あれ?」ってなるくらいでさほど違和感も感じない
というかなりチート能力です。基本的には無敵であり、昔「ジャンプ」で連載していた「ブリーチ」という漫画を思い出しました。
まあもちろん弱点はあって、あんまりつかい過ぎると
体が壊死
してしまいます。もし僕が男の立場だったらなるべく能力を使うことは最小限に抑えて、どうしてもピンチのときだけ使うようにすると思いますが、男はバカなのか、自分の能力が効かない終一に対して謎の嫌悪感をいだき
「俺の思い通りにならないやつは俺の世界からでていけぇ!」
なんて言って終一に対してストーキング行為を開始します。
終一は男にとって無害なんだから無視しておけばいいものを男はことあるごとに終一に絡みまくります。
男(能力発動!!)
終一「???今なんかしたか?」
男「な!? 俺の能力が・・・効かない・・だと・・?」
↑こんなバカなやりとりを何回も繰り返します。
この作品の見所は「誰でも操れる男」と「唯一、男が操れない人間」が繰り広げるバトルなわけですが「そもそもなんでこいつら戦ってんだっけ?」という理由が最後まで弱いので観ていてずっと違和感がありました。(笑)
駄作である条件 「登場人物がおバカ」
ある漫画家がこんなことを言っていました。
「漫画における登場人物は、作者以上の知能をもつことはできない」
そりゃそうだろうって感じですよね
。
漫画において作者は「神」であり、登場人物たちの性格、行動、セリフ、これらをすべて管理しているわけですから作者の意思に逆らって登場人物たちが突然行動し始めるなんてことはありえません。
だから漫画内で「頭のいいキャラ」がいたとしても、そのキャラの思考はすべて作者が管理しているので結局は「頭のいい作者」が考えた行動を作中のキャラが実行している、という感じでしょう。
逆にいえば頭の悪い作者が書いた漫画の登場人物って、言葉が悪いですけどおバカなんですよね。
今作の登場人物たちも残念ながらちょっとおバカさんのようです・・
おバカシーンを書き出すとキリがないですが特に気になったシーンを列挙すると・・
①男がバカ
終一を襲う動機がない、という点はすでに書きましたがそもそも
「誰にも気付かれないように生きてきた」
とか言ってくせに
・能力をつかって白昼堂々と銀行強盗するし
・監視カメラに対してまったく警戒していない
・特に意味がない場面でも能力を使う
こんな感じで、「誰かに能力が使えることを気付いてほしいのか?」と疑うレベルです。
②警察がバカ
男の能力が未知数の時点では対策の立てようがないのでそこは仕方がないと思いますが、監視カメラに男がうつって、かつ能力も判明している状態であっさりと男に操られまくる警察ははっきりいってバカでした。
この一連の流れで監督は「日本の警察は無能だぁ!」とでも言いたかったのでしょうか?残念ながら監督の無能さを露呈することになってしまったわけですが。
③終一がバカ
こうして書いてみると主要な登場人物のほとんどがバカだったことに気がつくわけですが山田孝之演じる終一もなかなかのバカです。
男とのバトル終盤戦で、終一は男に呼ばれてとある劇場に向うわけですが・・・
劇場に呼ばれた時点で普通「あれ?」ってなりません?
というか僕だったら絶対そんなとこには行きません。
だって、どう考えたって罠だもん。
会場にはたくさんの観客がおり、ふたりのバトルのとばっちりを受けることになります。
結果としては ↓ こんな感じになってしまう
終一は「もう誰も傷つけたくない!」とか言っていたくせに相当頭が回らないのか、観客がひしめく会場にわざわざ出向きそして絶対絶命の状況に陥ります。
はっきり言ってバカです。
*ちなみに関係のない人たちがたくさん死にます。
石原さとみ不要論
今作は山田孝之&藤原竜也のW主演が話題となったわけですが、実はひっそりと石原さとみも出演しています。
まあかわいいからいいんですけど、正直いって「必要だった??」と疑問になってしまうような役どころだったんですよねー。
終一との恋愛要素を持たせるためにとってつけたような存在でいろいろ残念だった。
しかも終一と石原さとみ演じるの女性は「共通の趣味」で意気投合するわけですが、その趣味とは何だと思います??
実はふたりは・・・
地図マニア
なのです。(笑)なぜその設定にした・・・
全体として登場人物の設定が甘く、いろいろツッコミところが多い作品でした。
あと藤原竜也の演技は「デスノート」のときとほとんど同じだと思った。
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